急性鼻炎
急なくしゃみ、鼻水、鼻づまり、いわゆる鼻風邪です。鼻水や炎症を抑える内服薬などで治療をします。どろっとした黄色い鼻水の場合には細菌の感染が疑われるため抗生剤も使用します。これに加え、ネブライザー治療を行うことで、内服と同様のお薬を鼻の中に行き渡らせることが可能で、症状をより早く治すことが出来ます。
Symptom of the nose
花粉症は、季節性アレルギー性疾患の総称で、植物の花粉が体内に侵入することで発症するアレルギー反応です。スギとヒノキがよく知られていますが、イネやヨモギ、ブタクサなども原因となります。植物毎の特性や地域環境などによって流行する場所や時期にも違いがあります。スギなら1月以降、ヒノキなら3月以降に多く飛散します。一般的にスギ花粉症が有名ですが、ダニやほこりが原因の通年性アレルギーも多く見受けられます。似たような症状に血管運動性鼻炎があるため、まずは採血検査と鼻汁好酸球検査を行い、アレルギー性鼻炎なのか、アレルギーの原因は何なのかを調べることが重要となります。
薬物治療としては、抗ヒスタミン薬の内服やステロイドホルモン剤の鼻への噴霧などが行われます。また、長期継続治療を前提に、舌下免疫療法もあります。日常生活上の対策としては、特に飛散のピーク時に於いて、眼鏡やマスクの着用、外出から帰宅した際の花粉のはたき落とし、手洗いなどの地道な作業が求められます。年々患者数は増加しています。
急なくしゃみ、鼻水、鼻づまり、いわゆる鼻風邪です。鼻水や炎症を抑える内服薬などで治療をします。どろっとした黄色い鼻水の場合には細菌の感染が疑われるため抗生剤も使用します。これに加え、ネブライザー治療を行うことで、内服と同様のお薬を鼻の中に行き渡らせることが可能で、症状をより早く治すことが出来ます。
くしゃみ、鼻水などのアレルギー性鼻炎に似た症状を認めますが、検査をすると明らかなアレルギーを示すものがありません。典型的にはやや高齢者で、急な気温の変化や食事時などに症状が出現するというものです。時に寒暖差アレルギーとも呼ばれます。特別に有効な治療法は確立されておらず、点鼻薬や抗アレルギー薬で対処することが多いです。
副鼻腔と呼ばれる鼻の周辺にある器官は、上顎洞(じょうがくどう)・篩骨洞(しこつどう)・前頭洞(ぜんとうどう)・蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)と呼ばれる4つの空間からなるものです。これらの空間は鼻腔とつながっていて、せん毛の生えた粘膜で覆われています。この空間内に生じた炎症を副鼻腔炎といいます。いわゆる蓄膿症です。症状は、くさい鼻水、鼻づまり、喉に常に痰がたまる、匂いを感じにくいなどです。急性期には、粘着性の高い鼻汁、頬や鼻の周辺の痛み、顔や瞼の腫れ、発熱といった症状が認められます。これらの症状は、慢性化することもあります。
細菌による感染が原因となる場合が多いですが、近年では喘息に伴うもの(好酸球性副鼻腔炎)、カビの感染(副鼻腔真菌症)、カビに対するアレルギーが原因のものも多く見受けられるようになりました。いわゆる蓄膿症といっても、しっかりと原因を特定しその原因にあった治療が必要になります。慢性副鼻腔炎と思っても、時に乳頭腫や癌などの腫瘍などの場合があります。
慢性化すると、通常の半分の量の抗菌薬を長期に亘って服用する、マクロライド少量長期療法や霧状の薬液を鼻や口から吸入する、ネブライザー療法が行われます。それでも治らない場合、内視鏡手術が行われることもあります。
鼻づまり、膿性の鼻汁、片側の頬の腫れ、痛みが症状となります。腫れている頬側の奥歯の虫歯などの細菌が副鼻腔に入り込んでしまった状態です。レントゲンやCTにて診断をします。副鼻腔炎といっても、虫歯が原因となっているため、抗生剤などの内服治療に加え、歯科での歯の治療(時に抜歯)が必要となります。改善が不良の場合には手術治療となります。
鼻づまり、膿性の鼻汁でいわゆる蓄膿症と症状はほぼ同じです。慢性副鼻腔炎の一種とも言えます。やや高齢の女性に多い傾向にあリます。カビ(アスペルギルスが多い)が原因であるので抗生剤を内服しても改善は困難です。診断はレントゲンでも困難でCT検査で特徴的となります。根本的に治す場合には手術治療が必要となります。時に急激な感染の悪化があると言われていますが多くは症状が軽度のことがほとんどです。年齢によってはそのまま経過を観察することがあります。
強い鼻づまり、匂いを感じにくいという症状が多く見受けられます。また、多くは喘息、アレルギー性鼻炎を伴います。鼻の中を見ると、膿性の鼻汁というよりは鼻茸(ポリープ)が充満していることが特徴です。治療も通常の慢性副鼻腔炎のような抗生剤では改善せず、喘息同様にステロイド薬が効果を発揮します。慢性副鼻腔炎と鼻の中の状況だけならば似ているため、採血やCTによる診断が大切です。
内服のみでのコントロールが難しい時は手術治療を行いますが、非常に再発しやすいという特徴があります。
鼻血の90%は、鼻の穴の入り口付近の内側、キーゼルバッハ部位と呼ばれるところから出ます。粘膜が薄くて傷つきやすいうえ、血管が密集しているためです。注意が必要なのは、鼻の奥からの出血です。高齢者で高血圧や糖尿病、動脈硬化の人は、ここから出血することがあります。
入り口付近からの鼻血は、アレルギー性鼻炎や、季節の変わり目など温度変化に敏感になっているときに運動、入浴などをきっかけに出やすくなります。特に子どもは粘膜が弱いですので、無意識に鼻をさわったりするだけで出ることがあります。
大抵の鼻血は、小鼻を指ではさむと数分で止まります。よく冷やしたタオルを鼻の上部に押し当てても、血管が収縮して止まりやすくなります。鼻血の頻度が高いときは、破れやすい血管を焼く方法もあります。